2014年09月03日

現在の新極真

現在の新極真
先日、ロシアで行われた柔道の世界選手権で、100kg超級銀メダルを取った七戸龍は、分裂前の極真会館全日本ウエイト制で四度も重量級を制している、あの七戸康博の息子さんなのだとか。

七戸康博は、初期のウエイト制で、重量級では無敵振りを発揮していたものの、無差別全日本では優勝経験は無い。巨体を利した典型的なパワーファイターだった七戸は、正面から真っ向ぶつかる重量級同士の闘いと違い、軽量級選手にはフットワークを使って自身の圧力をいなされ、毎回、体重判定で敗れてばかりだった。

しかし、現在と違って、分裂前の層が厚かった頃の極真で四度も重量級を制し、当時三強と呼ばれた黒澤浩樹にも勝っている、紛れもなく極真史に残る強豪の一人。(記念すべき、第一回ウエイト制重量級覇者と言う点でも)

そんな父譲りの巨体にも恵まれた息子の七戸龍が、何故、空手ではなく柔道の世界に進んだのか? 本来なら、あれだけの逸材で、しかも元・極真の怪物の異名を取った七戸康博の息子なら、現在はフルコン空手界のエース的存在として活躍していても可笑しくないはず。

父・康博は、大山総裁死去の後、現在の新極真会の母体となった協議会派に属したが、その後離脱。現在もどこかの極真会系組織に所属していたはずだが、昨今の分裂状態が酷く、細分化しすぎている為、松井派や新極真会以外の組織は正直僕も分からない。

御大層な道場訓を掲げ、「武道精神」だの「押忍」の心だのを強調しながら、全然耐え忍ぶどころか、小さな個人的感情や損得勘定で組織の分裂を繰り返す始末。父・康博は、そんな組織闘争の渦中にありながら、息子にはこんな未来の無い空手界よりも、組織がしっかりしている柔道界の方を選ばせたのかもしれない。


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Posted by ゃはねのは at 19:09│Comments(0)ker isgt
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